相方mausくん↑と綴るゴン太の日記。


by gonta-maus
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カテゴリ:愛(かな)しき音楽( 12 )

歪(いびつ)な真珠

先日、フルートのバロックコンサートに行ってきました。

”バロック”とはポルトガル語のbaroccoを語源に持つ「いびつな真珠」という
意味です。当時は過剰な装飾などを批判するために用いられた言葉だとか。
(「Wikipedia」バロック音楽より)

この時代の音楽は音そのものが何かを表し、心に訴えかけてくるような
気がします。旋律の美しさや豊かなハーモニーが心に残ります。

時々この時代の音楽に返りたくなるのは現代がいびつだと少なからず
自分も感じているからかもしれません。

***
11月16日 @ルーテル市ヶ谷センター
監修:野勢 善樹

①J.C.F.バッハ:トリオソナタ ハ長調
②G.P.テレマン:「卓上の音楽」より 第2集 四重奏 ニ短調
③A.ヴィヴァルディ:協奏曲 ト短調 RV103
④W.F.バッハ:トリオソナタ第1番 ニ長調 F.47
⑤J-M.ルクレール:フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 第2巻より第1番

***
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by gonta-maus | 2007-11-25 20:01 | 愛(かな)しき音楽

「歌の翼」による幻想曲

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9月15日にフルートの発表会がありました。演奏曲は昨年の「シチリアーノ」
(フォーレ作曲)からステップアップして今年は「歌の翼」(スティックメスト作曲)。
大学の時にフルートを始めた時、パートの同級生か先輩か、誰かがその曲を
吹いているのを聴いて、きれいだな~、すごいな~と思っていた憧れの曲でした。

曲を決めるのは3ヶ月ぐらい前から。先生と相談している時、
自分の中ではまだ少し早いのではないかという思いを持ちながらも
思い切ってこの曲名を口にすると、先生も「頑張ってみようか!」との返事。
実はこのときもう一曲候補に挙がっていたのですが、私の中で「歌の翼」に
対する思いは強く、レッスン3年間の集大成としてやはりこの曲を吹かずには
という気持ちもあり、最終的に決定しました。

当日は朝から緊張しっぱなしで、リハーサルでは全く音が伸びず、あろうことか
途中で止まってしまったり、「こんなので大丈夫なのだろうか」と半泣き状態でした。
ピアノのコンクールの時のように、表情ひとつ変えない鬼の審査員が
10人並んでいるわけでもなく、何百何千と入る会場にたくさんの人が
入っているわけでもなく、そこにはもちろんその曲を一年かけて
研究してきたライバルたちがいるわけでもなく、30分近くステージに
立っているわけでもなく・・・
それなのにフルートを持つ手に汗をかいていました。
この差はやはり「自信」からくるものでした。

まだ音の安定していない私にとって緊張は大敵。腹式呼吸がうまくいかず、
音が切れたり、頭部管と口の位置がずれてしまい、スカスカの音に
なってしまうのです。ピアノは間違えたって鍵盤を叩けば音が出ます。
でもフルートは何かがずれれば音が出ません。音が出ないことが
私にはとても不安でした。

しかしそこはステージ慣れしている私にとって、スポットライトが当たる
舞台に立つと なんだかわくわく。(緊張がエネルギーに変わる瞬間!)
本番は意外と調子が上がり、テーマ部分は伸び伸び吹くことができました。
途中、編成の部分でかなり音が落ち、あらら^^;という感じでしたが、
なんたる堂々とした姿!(爆)・・・と自分で書いてて笑ってしまいますが、
とにかく大事故は起こることなく、歌の翼は無事に着地しました。
飛行時間はたった4分ですが、とても長く感じました。
舞台袖で先生や他の生徒さんに「良かったよ」と声をかけられ、初めてほっと
しました。

フルートは私のこれまでの楽器経験の中で一番難しい楽器です。
でもそれだけにまだまだ掘り出し甲斐があるというもの・・・
まだ特技とまではいかないけど、これからも趣味としてこの楽器とつきあって
いきたいと思います。

・・・しかし来月にできあがってくるDVD見たらぶっ飛ぶでしょうね・・・はあ・・・

追伸:この演奏会が終わり、親知らずを抜いたのですが、今吹いてみたら
    なかなかよく音が出ました^^;逆に歯抜いてから出ればよかったかな(笑)
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by gonta-maus | 2007-09-24 19:01 | 愛(かな)しき音楽

憧れの彼

一目惚れという言葉があるが、この曲を初めて聴いたときはまさに一聴き惚れ(?)
に落ちてしまった。ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番。ベルリンで初めて聴いて、
日本に帰ってきてから数枚のCDを買っては聞き比べた。(その中にはラフマニノフ
自身が演奏したものもある) 朝の電車で3楽章を聴きながら感動のあまり
泣きそうになって出社することもしばしば。

そんなラフマニノフを佐渡さんの指揮で生で聴ける機会が訪れた。
ピアノは小山実稚恵さん。演奏会の席を取る時、舞台を見て左の上(バルコニー)、
ピアノの鍵盤が見えるところを選んだ。
演奏会前というものはとてもわくわくするものだが、そのようなわけでその日は
特にそれが強かった。

両手オクターブで同じメロディーをたたきながら、第一楽章から始まった。
今回は佐渡さんのあのパワフルな指揮を視界に入れつつもやはり視線はピアノに
釘付けだった。指が動く・・・ああ、あのフレーズはこうやって弾いているのか・・・
CDで想像していた指の動きや和音を確かめるように聴き入った。
当初、小山さんが弾いているのを見て、その難しさから正直自分の中で
この曲が遠のいていくのではないかと少し不安にも思っていたのだが、実際は
その反対だった。これまで神がかったものを感じていたが、目の前で人間が弾いて
いるのを見て、ああこの曲は弾けるんだと実感することができた。
自分にぐっと近づいてきた気がした。小山さんの指に合わせて自分の指も自然に
動いた。

小山さんは決して自分に酔うことはなく、鍵盤を見据えしっかりとピアノを
奏でているように思えた。鳥肌が立った。

CDを何枚か聴くと指揮者やピアニストによってテンポの違いがあるが、その日は
どちらかというと早めだった。このテンポであの最後が弾ききれるか。
私は特にこの曲の第3楽章、特に特に最後の数分、特に特に特にラスト20秒が
ものすごく好きで、それを聴くといつも心を打ち抜かれたような気分になる。
最後のクライマックスに向け、全身を使って音を出す小山さんと、躍動感あふれる
佐渡さんの指揮で曲が終わった時、一斉に拍手とブラボーが飛び出した。
私もその日ばかりはまさにその最後の和音がまだ残っている瞬間、一緒にブラボー
を叫びそうになった。

ラフマニノフで興奮し、もう今日は大満足!帰るか~!なんて気になっていたが、
ここは腰を落ち着け、後半はショスタコ。ショスタコはなぜかなんとなく難しい
感じがして、今まで聴かず嫌いのようなところがあり、実はその日初めて演奏会で
聴いた。でもエネルギーいっぱいで、実は好きかも♪とか思ったりして・・・

アンコールのドヴォルザークは私のお気に入りで、とても華やかで聴いてて
楽しかった。ドヴォちゃん良い曲書いてるね~なんて思いながら、緊張でにぎってた
手をようやく広げた。

***

東京フィルハーモニー交響楽団
佐渡裕 指揮
小山実稚恵 ピアノ
2007年4月21日 @所沢市民文化センター ミューズ アークホール

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番 ニ短調  作品30
--休憩--
ショスタコー―ヴィチ 交響曲第5番 ニ短調 作品47
--アンコール--
ドヴォルザーク スラブ舞曲第8番

***
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by gonta-maus | 2007-05-20 20:34 | 愛(かな)しき音楽

目にみえる歌

北京の話から少し逸脱しますが、昨日は混声合唱を聴きに行ってきました。
松原混声合唱団といって、国内外の多くのオケと共演を重ねている合唱団です。

プログラム(下記ご参照ください)を見ておわかりの通り、昨日は生と死という
(特に死を以って生を問うというイメージ)少し重く、難しいものを詠う曲が
重なっており、どんな風にそれを歌で表現するのだろうかと緊張しながら
聴いていました。

特に<骨のうたう>は戦争のために海外で亡くなり、そのお骨さえもが
帰ってこなかった竹内浩三さんという方が生前作られた詩
~それは自分の死を予感せざるを得なかった状況で、戦後、また自分の
戦死後を詩にして書いたもの~を歌ったものでした。
(この竹内さんのようにお骨がかえってこなかった方々は約120万人
いると言われています)
無声音から始まり、戦死についての虚無感、無情にさえも思える
ほどの戦後の故国の発展、何か昂揚したような思い、生命の尊さが
音となり、それはぐんぐんと客席に伝わってきました。
まるで戦争映画を見ているような気持ちになりました。

この<骨のうたう>の後、同曲を作曲した新実徳英さんが登場し、
指揮者の清水敬一さんとトークタイムがありました。
そして最後の曲<死者の贈り物>もまた新実さんが作曲された曲で、
「ごく当たり前に作曲した」という新実さんの言葉通り、普段合唱と言われて
想像できるような合唱団の歌唱法と親しみやすいメロディーで詩が
表現されていました。
ここまでずっと死のある意味グレーでブラックな面を感じ、手に汗握るような
面持ちで、歌を聴いてきましたが、この曲で安らかなものを感じ、
逆に安心してしまい、最後は少し眠気が起こってしまいました^^;
そのくらい心にすっと入ってくるような心地よいメロディーでした。

音・・・歌は目には見えません。でもそれは物理的なものに過ぎないのかも
しれません。目で感じる以上に伝わるもの~それは色や空気や思い、
そして映像~ に圧倒され、歌の持つ力を改めて知った演奏会でした。

***
松原混声合唱団第18回演奏会
2月24日 @東京オペラシティ コンサートホール タケミツメモリアル


千原英喜 作曲
混声合唱のための
<レクイエム> 人麻呂と古代歌謡、ミサ典礼文による

Z.コダ-イ 作曲
ハンガリー民謡より 
<マトラの風景>

-- 休憩--

新実徳英 作曲/竹内浩三 作詞
無伴奏混声合唱曲
<骨のうたう>

新実徳英 作曲(委嘱初演)/長田 弘 作詞
無伴奏混声合唱のための
<死者の贈り物>
-関屋 晋の思い出のために-

--アンコール--
<死者の贈り物>より
あなたのような彼の肖像

***
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by gonta-maus | 2007-02-25 19:05 | 愛(かな)しき音楽

バロックな世界

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私がフルートでお世話になっている先生が出演された”フルートバロックコンサート”
が12日、市ヶ谷で行われました。

コンサートの名の通り、曲目は全てバロック時代のもので、
演奏形態はチェンバロ、チェロとフルート二本。
(プログラム4のみオーボエ、ファゴット、チェンバロ、フルート)
ハーモニーが聴こえたかと思えば、音のおいかけっこが始まったりする。
フルートの演奏はもちろんですが、チェンバロとチェロの音の響きにも感動しました。

この時代の音楽はなんだかこちらに話しかけてくれるような穏やかな雰囲気。
ステージの片隅で輝くクリスマスツリーと天井からかかるキリストのクロスの静けさ。

現代の喧騒を忘れ、端正で上品な時代を思うひととき。

***
12月12日 @ルーテル市ヶ谷センター

①G.Ph.テレマン:3つのトリエットとスケルツォより スケルツォ第2番 ホ短調
②J.J.クヴァンツ:トリオソナタ ハ短調
③クープラン:トリオソナタ 「アストレL'Astree」 ト短調
④J.S.バッハ:トリオソナタ ニ短調 BMV1036
⑤W.F.バッハ:トリオソナタ第1番 ニ短調 F.47
⑥J.S.バッハ:トリオソナタ ト短調 BMV1039
⑦C.Ph.Eバッハ:トリオソナタ ニ短調 Wp.145

***

♪追伸♪
17日@武蔵小金井で行われた”フルートクリスマスコンサート”も無事
楽しく終わりました!^^
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by gonta-maus | 2006-12-18 21:18 | 愛(かな)しき音楽

The Sound of Music

先日フルートの発表会で”サウンド・オブ・ミュージック”の「私のお気に入り」
(My favorite things)を吹いた方がいました。思い出したように
最近はよくこの”サウンド・オブ・ミュージック”のオリジナルサウンドトラックを
聴いています。

一度は聞いたことがある馴染み深い曲ばかりです。

当ブログに”ゴン太のお気に入り”というカテゴリーがありますが、
これは「私のお気に入り」を意識して作ったものです。
いつかこのお気に入りを集めて、ゴン太のMy favorite thingsを
作詞するつもりです(笑)
メロディーがとてもステキで、この曲も手伝って「そうだ、京都に行こう」の
(JR東海)CMの印象もかなり強いものになったりましたね。

CMといえば♪Yor're sixteen, going on seventeen~のフレーズを
つい口ずさんでしまう「もうすぐ17歳」(Sixteen Going on Seventeen)は
カフェラテのCMソングにもなりました。
女の子(リーズル)が今16歳、もうすぐ17歳。
男の子(ロルフ)が今17歳、もうすぐ18歳。
「君の人生はまだ空白のページ。これからいろんな男の人が声を
かけてくるけど、僕が守ってあげるよ」
「私はまだ何も知らない。バラと同じように世間知らず。誰かに声をかけられたら
喜んで信じてしまいそう。あなたが守ってね」
・・・若いっていいですね(笑)一人二役で歌わなくっちゃ^^;

「DoReMi」(ドレミの歌)は言うまでもなく皆が知っている曲ですね。
マリアになった気分で歌ってしまいます。
この歌で、マリアはド・レ・ミ音階でそれぞれの音の発音を説明をしていますが
---例えばドはドーナツのド、で覚えているあのフレーズは♪Doe-a deer,
a female deer。ドはDeerのDです--- 私が好きなのはシの音の説明です。
♪Tea-a drink with jam and bread,that will bring us back to do!♪
(シはオリジナルだと”ティー”と発音されているのですね)
この下線部の部分です。”シ”の音がドに戻らせてくれるみたいな感覚
(というかオリジナルの英語)が私には新鮮でした。”シ”の役割を新たに発見した
感じ。もちろん邦訳ではこんな直訳ではなく、この下線部分は「お次はまたドの
出番!」と訳されていますが・・・

元気がでる一枚です。

では最後はこの歌で。
♪So long, farewell, AufWietersehen, good night~♪
(さようなら、ごきげんよう、おやすみなさい)

「サウンド・オブ・ミュージック」オリジナル・サウンドトラック レガシー・エディション
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by gonta-maus | 2006-10-05 22:41 | 愛(かな)しき音楽

13年目のリスト

最近リストを聴いています。ピアノを真剣にやっている時はリストが苦手
でした。というか嫌いでした。なんだってあの難しい曲を簡単なように
弾かされるの~って感じがとにかく苦手でした。そしてほんとに難しかったし。
魔術師と言われた人の曲ですから簡単に弾こうと思うほうが無理な話ですが。

でもいくら練習してもこの人の曲はなかなか自分のものにならなかった。
毎日学生コンクールの二次予選の課題曲にもなり、しぶしぶ楽譜は
何度か開いてますが、細かくて、でも今CDで聴くとその細かさと同時に
大きなメロディーがあって、、、そりゃ指が六本あれば確かに少しは
ましかな~なんて思ったりもします。(真相いかに?!)

私はピアノはばばーーーんと弾くのが、、、だからベートーベンみたいに
月光の下、熱情的に鍵盤を叩いて悲愴感を表す方が気持ちが良かったし、
ショパンのようにロマンチックに、そいていかにも発表会っぽくじゃじゃーんと
弾いて切なくなって、ばん!ってかっこよく終わるのが好きだった。
それにバッハのように・・・ぶつぶつ・・・・ぶつぶつ・・・・
でもリストはそこに行き着く前に半ページぐらいで挫折しちゃいました。
だから私にとってはなんだかとっても中途半端で、MYピアノ史としては
あまりいい思い出ではない部類に入るのでしばらくリストを聴くのを避けていました。
かれこれ13年です。

でも今聴くとめちゃくちゃかっこよい。
まるで食べられなかったポテトサラダがオトナになってちょっと食べれる
ようになった、みたいな感じです。(注。ゴン太はきゅうりが入ったポテトサラダ
が苦手です^^;)

・・・なんて思い馳せる今日はもう9月ですね・・・(気づくの遅いか;)
過ぎ行く夏を惜しみつつも秋の夜長に心満たしてくれるお気に入りを
たくさん見つけたい今日この頃です。

=====
つい先週、マラソンのオツオリ選手がお亡くなりになったことを今日知りました。
箱根駅伝での山梨学院のマラソンの強さの礎となったオツオリ選手のあの
パワーに大変驚き、元気をもらったことはまだそれほど古い記憶ではありません。
とても残念です。ご冥福をお祈りします。
=====
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by gonta-maus | 2006-09-04 22:50 | 愛(かな)しき音楽
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~前回の続き~

熱い春祭の余韻を残して、拍手と共に佐渡さんは休憩に向かった。
オケのスタイルは大編成から小編成に変わり、ステージ係の人が多くのイスと
譜面台を片付けた。次の曲は佐渡さんが“得意”とすると言われているハイドン。
J-POPのライブみたいにポロシャツを着替えた佐渡さんが再び登場すると会場
からは自然に拍手が沸きあがった。
「次はハイドンのマリア・テレジアですが、この曲は特に解説しません。
淡々と進めます。」
先ほどの春祭とは違い、“クラシック”な(≒古典派の)時が流れる。
コンマスと、二、三の確認と少々の指示を出して一通りのリハが終わった。

ハイドンのリハにも何分という時間が割り当てられていたらしいが、時計を見た
佐渡さん。「あと5分残っていますので、せっかくですから何か質問でも、、、
それとも世間話でもしますか?」と会場に問いかけた。マエストロからの思わぬ
提案に一瞬の驚きと歓迎を示す笑いが起こった。佐渡さんの人気の秘密は
こういうところにもあると思う。

それにしてもこういう時にぱっと手が上がるのが一階席前列にいる自分の母親
ぐらいの年齢の方々だ。佐渡さん自らマイクを持ち、質問を拾いに行く。
まずひとつめの質問。
「昔と今ではチェロの位置関係(今回の演奏形態ではチェロが外側ではなく
オケの内側に入っている)が違いますが、何か音楽的なものが関係している
のですか?」
佐渡さんアンサー → これはオケの伝統とこれまでの研究による音の響き
から決まるものが多いらしい。但し基本的には指揮者に委ねられるので、
例えば佐渡さんが海外に客演に行くと「うちのオケはこういう並びでやっています
が、マエストロはどうしますか?」という風に尋ねられるらしい。
またドイツ・シュツットガルトのオケでは指揮者が変わって今までのオケの位置
が一掃されたという話もしてくれた。
いろいろな例を上げながら、素人でもわかりやすく話してくれる佐渡さんには
海外でも様々な経験をしてきている姿が覗えた。

続いて二つ目の質問。
「ハイドンとモーツアルトは私(質問者)には似ているように聴こえます。
佐渡さんは指揮をしながら、ハイドンとモーツアルトは音楽的な面で違いを
どう感じていますか?」
マダ~~~~ムの問いに佐渡さんは「確かにハイドンとモーツアルトは同じ
ぐらいの年代だし、似ているという部分もありますね」と答え始める。
その中で私には次の言葉が印象に残った。
ハイドンは例えば4小節でひとつのメロディーを作り上げるとしたら、次の小節
では同じメロディーを5小節で作った。モーツアルトは楽譜においてその一音でも
なければ成立しないという“完璧な”音楽を作り上げた・・・
私は両者の音楽をピアノでよく弾いていた。頭の中でハイドンとモーツアルトの
音を追ってみる。雰囲気は似ているところもあるかもしれないが、やはり何か
違うそれぞれの曲。会場が何か楽しい音楽の授業風景に変わったようだった。
でも佐渡さんはその風景をすぱっと切った。「ハイドンって交響曲の父とかなんとか
言われてましたっけ、、、なんか学校の授業で昔やりましたよね、、、でも僕は
そういうのは詳しくわからないんですけど・・・」
会場爆笑。音楽知識を200%詰め込まなくてもマエストロにはなれるらしい・・・

さて、最後の質問は佐渡さん曰く“良い質問!”。
「ミューザ川崎はいかがですか?」
ラトルも絶賛したというこのホールだが、佐渡さんも良い印象を持ったようだ。
「勇気を持って手を差し出して握手をしなくてもよい感じ」
「無理に努力しなくてもステージと演奏が一緒になる感じ」と表現していた。
こんな言葉を聞くとミューザってすごいじゃん!とそこにいて嬉しくなる自分が
いるからちょっと恥ずかしい^^;
そして「聞いてるいるお客さんも演奏者です」という佐渡さん、会場内でぽっぽっと
心に火をつけられたお客さん、たくさんいただろう。ステージと客先とを一体化し、
みんなで作り上げていく音楽。佐渡さんの思いが伝わってくるようだった。

リハの時間が終わると客は一度会場から外に出る。多くの人が一時間半後の
本番への期待に胸をふくらませていたに違いない。

本番。
先ほどとは違う少しの緊張感の中で、黒でびしっと決めた都響の楽団員の方々と
そして佐渡さんが拍手で迎えられた。
まず一曲目はマリア・テレジア。ハイドンが仕えていたエステルハージ公爵家を
ハプスブルク帝国の女帝マリア・テレジアが訪問した際に歓迎式典の場で演奏
された曲。<参考:フェスタサマーミューザKAWASAKI2006総合プログラム> 
佐渡さんは手にタクトを持っていなかった。その手の先に流れてくるメロディー。
それが重なるとハーモニーが生まれた。優雅な時が流れた。

そして春祭。
“地球にエネルギーが入っていくような”ビート。あの楽器が鳴る、この楽器が
聴かせる、あの楽器、この楽器・・・ストップ!突然の静寂。
全てのパワーが炸裂する時間。鳥肌が立ちっぱなしの空間。緊張。熱狂。
・・・



「ブラボーーーーーーーーーー!!!」
春祭が終わった後の拍手はすごかった。あんなに大きな拍手を聞いたの
は久しぶりだ。「まだ聴いていたい」そう思ったのも久しぶりだ。
(写真はあくまでイメージです^^;)
そしてファゴットの岡村さん(すっかり名前覚えた・笑)にも盛大な拍手が
送られた。

正直、ここまですごいのは想像していなかった。ありきたりな言葉しか並べられ
ないが、クラシックって、音楽っていいなと再確認できた日だった。
足を運んで良かったと素直に思えた。心から感動した。

サドラーなどと恐れ多くて言えなくも、佐渡さん絶賛のレポとなってしまったが(笑)
ここまできたら最後にもマエストロの言葉を借りてしまおう。
「僕は今まで一流と言われている音楽を高いお金を出してたくさん聴いてきました。
そこで得たものは自分にとっては宝です。でももっと身近なところにも素晴らしい
音楽があります。音楽を、クラシックをたくさん聴いてください」

音楽祭は8月13日まで続く。
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by gonta-maus | 2006-08-01 00:39 | 愛(かな)しき音楽
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7月21日から川崎にあるミューザ川崎シンフォニーホールで
「フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2006」が開催されている。(http://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/#)

今年で二回目のこの音楽祭、ほぼ毎日のようにいろいろなオーケストラや音楽家
による多彩なプログラムが用意されている。音楽祭の良いところは、一流の演奏家
による一流の音楽が低料金で聴けること。(多くのものがS席3000円・A席2000
円!)そして各コンサートの時間もいつものコンサートの半分ぐらい、約60分~
70分ぐらいなので、重く構えずにふらっと行けてさらっと帰ってこれる。
さらに時間帯もお昼に開演のものも多いので子供たちも無理なく参加することが
できるし、また演目も親しみやすいものが多く、普段クラシックを聴かない人でも
気軽に足を運べるのではないだろうか。

そんなサマーミューザのプログラムのひとつに一際輝く東京都交響楽団・
客演に指揮者・佐渡裕氏。
*ハイドン交響曲第48番 ハ長調 「マリア・テレジア」
*ストラヴィンスキー バレエ音楽 「春の祭典」
その共演が昨日29日本番を迎えた。
(下記イメージは今回の曲とは関係ありません)



何ヶ月も前から入手していたチケットに書かれているのは“開場12:30・
開演16:00”。私がこの日楽しみにしていたのは本番よりもむしろ音楽祭なら
ではの「公開リハーサル」。13:00からリハーサルが始まり、本番が16:00
からというわけだ。こんな機会めったにない。私の席は二階席・ステージ側で
オケでいうコンバスの後ろあたり。チケットを取る時、わざとこの席を指定した。
この席だとほぼ正面に指揮者の姿を見ることができる。

もし生まれ変わったら、何になろうかと考えることがある。高校で母校が甲子園
に出場した時は野球の選手になりたいと思った、ドラマを見て弁護士になりたい
と思ったこともあった、そして大学でオケに入った時、指揮者になりたいと思った。

指揮者にはいろいろなタイプがいるが、私が指揮者になれたら佐渡さんのような
指揮者になりたいと思った。なりたいというか多分なるだろうなと思う。
あの振り方、、、音楽に捧げる情熱、熱い感じが好きだ。汗だくになって渾身の力
で音楽を伝えようとする姿が好きだ。

会場は3分の2ぐらいのお客さんというところだろうか。
わくわくしながら待っているとジーンズにピンクのポロシャツを着た佐渡さん
が登場した。マイクを持って「どーもこんにちは」の第一声に会場が笑顔になった。
この人が「あの」佐渡さんなのか、、でも皆とても嬉しそうだった。

リハは、やはり「春の祭典」から。
春祭は佐渡さんにとって特別な曲であったようだ。青年期の佐渡さんにも
やはりクラシックに対する反抗期があった。イギリスのロックバンド、ディープ・
パープルが全盛期で、よく聴いていたと・・・その時、クラシックの世界に、
オケに自分を戻した曲がこの春祭だった。オケにもこんなにすごい曲があるの
かと驚いたそうだ。

その気持ちはわかる気がする。私もこの曲を初めて聴いた時の衝撃を
覚えている。最初、間違えて演奏されているのかと疑ったぐらいだ。その不協和音
と変拍子をまっすぐ受け入れることができなかった。でもあの力強いビートに、
不協和音を解きほぐすと現れるハーモニーに聴く度にこの曲の魅力を感じていた。

というわけでまずは導入部分。有名な旋律、ファゴットの見せ場。
「岡本さんのファゴットから始まります」(笑)
ミュージカル「キャッツ」のメモリー、ボレロ、にも似通う親しみやすい旋律。
それから演奏をしては、途中で止めながらダンスの始まり、夜の訪れ、
生贄の処女の悲しみの部分などを紹介してくれた。金管楽器を抜いたり、
パートごとに音出しをさせながら
「実はこの部分にはこういうメロディーも流れているのです」
「あのハーモニーの裏でこの楽器はまた別のこのようなハーモニーを奏でて
いるのです」
取っ付き難い春祭が少しずつ解かれているようだった。

大編成で様々な楽器がそれぞれの音を主張しながらも複雑に絡み合う凄み。
お客さんもリハーサルであることを忘れて息をのむ。そこへ切りの良い節で演奏
を止めた佐渡さんが我に返ってマイクを持って一言。
「あ、リハーサルなのについ熱が入ってやっちゃいました・・・」
会場内に楽しい笑いが起こった。

春祭に当てられたリハ時間が終わるころ、佐渡さんは汗びっしょりだったのが
上から見てもわかった。今日の春祭はおもしろいぞ、いつもとは違うドキドキ感が
心の底からこみ上げてきた。

~続く~
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by gonta-maus | 2006-07-31 00:15 | 愛(かな)しき音楽
世間が「ヨン様」に騒ぐ前から「パユ様」は日本の女性におっかけをさせていた。
1月27日が誕生日のエマニュエル・パユ。フルーティスト。
250年前に生まれたあの人と誕生日が同じなんてただの偶然だろうか。

パユ様と呼ぶファンには美しい音色に魅力を感じている人はもちろん、
どうもあのイケメン風な容姿(甘い雰囲気かな・・・)に目がハートになっている人も
いるらしい。。。まあ魅了される部分は人それぞれであれ、私にはまだフルートの
音の中にある美しさ、自分なりに魅力を感じる音というものがよくわかっていない
けど、でも彼の音を素直に“ああ 美しいなあ”と思える。

私がパユの音にこだわる特別な理由はないけど、ただベルリンフィルハーモニー
でパユの音を聴いた時、“フルートって、あんなにステキな音が出るんだ!フルート
ってかっこいい!”と思った。オケの中で、フルートの繊細ながらも力強い存在感を
改めて感じた。だから今でも自分で自分の音に絶望する時、パユの音を聴いて
モチベーションを回復している。(CDも良いけど生の音をもう一度聴きたいな・・・)

最近買ったCD「ベスト・オブ・エマニュエル・パユ」の冊子の中には、こんな
一節があった。

=QUOTE=

パリ音楽院で学びたいとか、コンクールで優勝したいとか、ベルリン・フィルに
入りたいとか、メジャー・レーベルと専属契約を結んで録音したいとか、一度も
考えたことなどありません。自分に言い聞かせたり他人に語ったりもしなかった。
~中略~ただ一つ覚えているのは4,5歳の頃に近所の人が練習している
モーツァルトのト長調協奏曲を聴いて、両親に向かって「僕もこれが吹きたい。
モーツァルトを!」と言ったこと。

=UNQUOTE=

ただ吹きたい、ひたすら素晴らしい音楽を奏でたいという気持ちこそ
何よりのパワー。気持ちで変わる一音もある。
パユの音は夢のまた夢だけど。

これからもパユの、そしてパユに限らずいろいろなフルートの音を知って
聴いていきたい。良い音を奏でるには良い音を知る良い耳が必要だ。

ベスト・オブ・エマニュエル・パユ~モーツァルトから日本へ
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by gonta-maus | 2006-06-15 23:44 | 愛(かな)しき音楽