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相方mausくん↑と綴るゴン太の日記。


by gonta-maus
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税について考える

先日中国が割り箸に輸出関税をかけることを表明しました。
これにより、コンビニや飲食店で蛇口をひねると出てくる水が如く使用されている
割り箸(そのほとんどが中国からの輸入品)の数がだんだん減ってくる、、、
将来的にはエコを考え有料にさえなってくるかもしれません。

というわけで今日は税について書いてみたいと思います。
といっても実際のところ、私は税について全くわからないことの方が多いの
ですが、そうとも言っていられないのが貿易の世界です。(いや、貿易の世界に
限らず税の知識は持っていた方が良いなあと思うことは多々感じますが・・・)
自分の覚書としても、日ごろ私が接している貿易関係の税について一部では
ありますが挙げてみますので、もしご興味ある方がいらっしゃれば一緒に
ご覧下さいm(__)m↓↓

**
さて早速、冒頭でお話したこの関税ですが、中国ではこのように輸出関税という
ものをかけ、財政を賄っていますが、日本でいう関税とは輸入関税のことを大方
指します。外国の安いものを大量に輸入することにより生じる国内の同産業の
停滞を防ぐ目的です。皆さんも海外旅行に行くと「税関」を通り、買ってきた
おみやげに対象品目があれば(タバコやお酒はよく聞きますね)「申告」しますよね。

私の仕事は輸出が8割~9割ですが、時々輸入もやります。
例えば二年前に輸出した大型機械に現地客先でトラブルが発生し、現地では
直せないと判明した時、その機械を修理のために日本へ返却したりする時です。
その時はこちらで輸入手続きをとらなければなりません。
輸入の手続きにも2,3種類がありますが、ここでは細かいことは置いておくとして、
この時に海外旅行の時と同様、貨物の対象商品に関税が発生します。
(ただ原則、機械品には関税はかからないと規定されているので、私の仕事に
おいては実際に関税を払ったことはありません。)
また輸入時には関税プラス輸入消費税と、地方消費税が課されます。
輸入消費税は会社として国に申告するので、あとあと還付されます。税というものは
いろいろなところで、いろいろな取り決めにより発生しています。輸入モノが高くなる
のは、現地調達料やフレイト(海上・航空輸送料)だけでなくこういったものも加味
されているからでしょう。

税がかかるのは物だけとは限りません。
よく芸能人の納税ランキングが話題になりますが、仕事をし、利益を得たものに
対して税がかかってきます。これは日本国内だけでなく、海外との仕事においても
国同士の取り決めにより適用されます。
例えば私の仕事のひとつに「人を派遣する」というものがありますが、これは輸出
した機械でトラブルが発生した際や、客先で行われる点検に立ち会ったりする
ために現地の人だけではわからないノウハウを補うために、日本の技術者を
派遣しています。その時の作業費(日当ですね)などは、もちろんお客さん負担と
なりますので、日本企業の私たちにとってはこの作業費は現地で発生し、
またそこ(源泉)から利益を上げることになるので、これが源泉徴収税の対象と
なります。会社としてその国に税を納めなければなりません。

韓国などは国同士の取り決めにより(これを租税条約といいます)、短期間派遣の
場合はこの税は対象外とされていますが、カタールやサウジアラビアでは毎年
一回、前年度の派遣分につき税務申告をしています。サウジについての税務申告
は私自身まだやったことはありませんが(今年初めてやることになります)、
カタールは数回経験しています。カタールではどこの国籍の人であろうとカタール
で働き、利益を得たものに対して税が課されます。実際の手続きは現地の
公認会計士にお願いしますが、その準備のための書類作業は自分たちで
行わなければならず、この作業は毎年わかっていても本当に苦労します。
最近はメーカーにも海外部隊が設けられていますが、そうはいってもやはり商社が
なくならないのはこういう面倒な税務関係の処理に対応していることも理由の
ひとつかもしれません。
**

税と聞くとそれだけで頭が堅くなってしまいますが、課税にはいろいろな意味と
役割があります。いづれの税にしても納めることは義務ではありますが、
ただこれらの税を納めるにしても、国外問わず行き先明瞭であってほしいですね。
by gonta-maus | 2006-11-05 18:02 | ゴン太のOL日記