相方mausくん↑と綴るゴン太の日記。


by gonta-maus
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

芸術を評価するということ

もう一ヶ月経ってしまいましたが、9月9日にフルートの演奏会がありました。
今週その演奏を収録したDVDを頂き、ドキドキしながら再生しましたが、
あまりの演奏のへたっぴさにがーーーんΣ( ̄ロ ̄lll) 
でも私はこういうステージに立つのがとても楽しくて好きです。
ステージのそでから登場していく時はまるで大指揮者になった気分で
とてもわくわくします。もちろんステージのそでにいる時、その直前は
緊張で足はがくがくですが・・・…o(;-_-;)o

前の人の演奏を聴いて、出番を待っている時、これまで自分がステージに
立ったいろいろな演奏会のことを思い出しました。ピアノの演奏会、ブラスバンド
の演奏会、地元の町の音楽ホールのこけら落とし、オケの演奏会・・・
その思い出の中でもちょっと特殊なのが中学生の時に出た、ピアノの毎日学生
コンクールです。

当時は本気でピアニストを目指していたので、そのコンクールに向け、練習も
それはそれは真剣でした。もちろん先生も力が入ります。今でも忘れないのが
先生からもらった本番の注意事項です。
自分で自分の演奏に酔わない(時々目をつむって弾いてる人もいますが、
私の先生はこれをあまり勧めませんでした。心で弾くことももちろん
重要だけど、まず地に足くっつけて意識を持って弾きなさい、という教えでした)
という演奏に関する注意から、今でも時々思い出して笑ってしまうのが、
演奏前はトイレに行っても手を洗わない(→手、指が冷えるとだめ)、
演奏順の何時間前からは食べない(→胃と血流の問題らしい)というのものです。
でもその時はとにかくそれを真面目にやっていました。真剣勝負だったのです。

演奏会と違ってその空気は大変ぴりぴりしています。
前の人の演奏はこれから自分が弾く曲と全く同じものなので
たった一音でも間違えれば、あ、間違えたなとわかります。
もっとも単に鍵盤の指ミスは言語道断で、あまりに目立つ時はカーン♪と鐘が
鳴らされ即、退場させられるという噂も聞いていましたが。

いざステージに立って前を見ると十人ぐらいの審査員が鉛筆片手にずらーーーと
中央に並んでいます。課題曲は何十人の人が同じ曲を弾くので、時間によっては
既に飽き気味の審査員もいたりします。演奏の順番はとても大事です。

同じ曲ですが人それぞれの弾き方によりその曲の印象は変わります。
プロスケーターの荒川さんはあのオリンピックの時、その演技の前に
ライバルの演技は見ず、自分の演技に集中するようにしたと言っていましたが、
その時このコンクールのことを思い出しました。前の人からできるだけ影響されず、
自分の音楽をどれだけ披露できるかが問題です。

本番、私は自分の中では一音も間違えることなく、音に集中し、曲の雰囲気から
心で感じるものまでこれまでやってきたことの全てを出し切りました。
自分で楽しむこともできました。でもそれはあくまでも自己完結の世界であり、
全国からやってきた、ツワモノたちに埋もれ、結局私は審査を通ることができま
せんでした。
その時、芸術を評価し、評価されることの難しさを痛感しました。
まず楽譜通りに音を鳴らすことを大前提とし、その後その音楽に対して、
人によって曲の捉え方が違う、弾き方が変わり、印象が変わる、、、ある人の
弾き方を良いと評価する人もいれば、一方ではそれは印象に残らなかったり
する・・・この計算でこの答えが出れば正解、出なければ不正解、というものでは
ありません。でも、それでもより多くの人が点数を入れた演奏者が勝者です。
きっと多くの人をひきつける何かがあるのでしょう。
それがわからなくて私は先生に結果を報告しながらいっぱい悔し涙を流しました。
(もちろん私には技術としても芸術としても足りないものがたくさんあったことも
自覚してのことです。)

・・・音楽について、芸術についてそんなことを考え始めてしまうと手が
動かなくなるので、この話はここで閉じます。。。

とにかくまた演奏会に出られるチャンスがあったら、その時は自分の感性で良いと
思ったものを、心を込めて届けたいですね。演奏する方も、聴いてくださる方も、
楽しめること、、、音楽の最初はまずそこにあると信じています。
そして心豊かに楽しませてくれる演奏者や音楽にもたくさん出会いたいと
思います。
[PR]
by gonta-maus | 2006-10-12 23:01 | ゴン太のOL日記