契約成立!
2006年 09月 26日
例えば旅行に行く時、旅行会社への申込書の裏面を読んだことがありますか?
予算ちょっとオーバーしてようやく飛行機を押さえた、その後ちょっと出費が
痛いけど、一応保険は申し込んでおいたほうが良いなあ・・・さあその保険を
保険を申しこむ時、諸条件を読んだ上でサインしていますか?
旅行に行く時なんて浮かれ調子で、とりあえずいつまでにお金を振り込めば
良いか、いつがチケット発券のリミットか、最低限の決まりを把握しておくだけで、
他のことは注意を払いません。とにかく出てきた書類にどんどんサインを
していきます。サインをする度にそこに契約が成立します。
そして私たちがあの申込書にサインをした瞬間、自動的に裏面の諸条件に
承諾を出しています。
あの裏面には契約ひとつごとに、契約の定義がなされ、問題が起きた時、
誰がどこまで責任をとるかが明示されています。
あらゆることが想定され、その時の当事者の立場について言及されています。
そしてその言及のほとんどが旅行会社に有利なように設定されています。
私たちはその裏面の諸条件をきちんと読み、把握した上でサインをする義務
(権限?)があります。とはいえ現実、あんな小さな文字を読むなんてとてもとても
できないし、もっとも、ここで「この条件には合意できない」なんて言えば、
契約不成立、旅行なんて行けないのですが・・・なので実質はある程度自分には
リスクがあるなあと感じつつも合意に至ります。
それがビジネスの場合はそうは行きません。
ビジネスでは”契約”が全てです。全て「まず契約書ありき」の世界です。
会社では契約書は表から裏まで一字一句見逃さないように教育されています。
何かあった時、全てお互いが合意した「契約書」に基づき審議が進められます。
よって、その契約書に互いがサインする過程に一番時間がかかります。
私の仕事で最も重要かつ、キーポイントとなるところはまさにそこの部分です。
売り側の私たちは自分たちにとって不利な条件は外します。例えば納期が
遅れた場合ペナルティーを払うか、払わないか。できれば、払いたくない。
それでも払うなら遅れたアイテムのみのペナルティーを払いたい。
一方、買い手側は何かと条件をつけたがります。モノが遅れたら大問題。
ペナルティーはもちろん払ってもらうように設定し、プレッシャーをかけたい。
万が一遅れた場合は遅れたアイテムだけでなく契約金額の○%分は
ペナルティーとして課したい。
例えば支払いはいつにするか。売り側の私たちは早く代金回収したい、
モノが出来上がる前にお金をもらっておきたい(前金)。一方買い手側は
モノが出来、且つ自分たちの手元に届いてからお金を払いたい(後払い)。
上記はまだまだ序の口も序の口、更に掘り下げて諸条件は設定されて
いきますが、このような意見の食い違いに関して、売り側は社内規定に
基づきリスクヘッジをしながら、しかし譲れないところは買い手側に他案を
申し出ながら、議論を重ねます。国によって、客先によって、金額によって
交渉の仕方、譲れる部分、譲れない部分が変わってきます。
駆け引きとして120%のリクエストを申し込んでおいて、100%で合意
されれば儲けもの、90%ぐらいで互いに譲歩することもあります。
もちろん買い手側にも社内規定はあります。130%でリクエストしている
かもしれません。どちらも一生懸命です。でもここで手を抜いては何かあった時
大損しかねないのです。金額が大きくなれば、双方の社内でそれだけ多くの
上長に上げられ、時間がかかります。(巨額案件は机上では間に合わず、
男性が出張に出るのがほとんどです。)そうこうして契約諸条件は何十項に、
契約書は何枚、何十枚になります。
今日、私が担当している案件で、億単位の、私の社会人史上最高の額で
契約が成立しました。この案件を前担当者から引継ぎ、4ヶ月。
ようやく双方合意し、客先のサインをもらいました。契約額も多ければ
利益も大きい。慎重かつ、勢い(?)で詰めてきただけに非常に感慨深いものが
ありました。一緒にやってきた担当者、上司とほっとしました。
でもこれは契約合意し、ラインが揃っただけの話。
スタートはここからです。
予算ちょっとオーバーしてようやく飛行機を押さえた、その後ちょっと出費が
痛いけど、一応保険は申し込んでおいたほうが良いなあ・・・さあその保険を
保険を申しこむ時、諸条件を読んだ上でサインしていますか?
旅行に行く時なんて浮かれ調子で、とりあえずいつまでにお金を振り込めば
良いか、いつがチケット発券のリミットか、最低限の決まりを把握しておくだけで、
他のことは注意を払いません。とにかく出てきた書類にどんどんサインを
していきます。サインをする度にそこに契約が成立します。
そして私たちがあの申込書にサインをした瞬間、自動的に裏面の諸条件に
承諾を出しています。
あの裏面には契約ひとつごとに、契約の定義がなされ、問題が起きた時、
誰がどこまで責任をとるかが明示されています。
あらゆることが想定され、その時の当事者の立場について言及されています。
そしてその言及のほとんどが旅行会社に有利なように設定されています。
私たちはその裏面の諸条件をきちんと読み、把握した上でサインをする義務
(権限?)があります。とはいえ現実、あんな小さな文字を読むなんてとてもとても
できないし、もっとも、ここで「この条件には合意できない」なんて言えば、
契約不成立、旅行なんて行けないのですが・・・なので実質はある程度自分には
リスクがあるなあと感じつつも合意に至ります。
それがビジネスの場合はそうは行きません。
ビジネスでは”契約”が全てです。全て「まず契約書ありき」の世界です。
会社では契約書は表から裏まで一字一句見逃さないように教育されています。
何かあった時、全てお互いが合意した「契約書」に基づき審議が進められます。
よって、その契約書に互いがサインする過程に一番時間がかかります。
私の仕事で最も重要かつ、キーポイントとなるところはまさにそこの部分です。
売り側の私たちは自分たちにとって不利な条件は外します。例えば納期が
遅れた場合ペナルティーを払うか、払わないか。できれば、払いたくない。
それでも払うなら遅れたアイテムのみのペナルティーを払いたい。
一方、買い手側は何かと条件をつけたがります。モノが遅れたら大問題。
ペナルティーはもちろん払ってもらうように設定し、プレッシャーをかけたい。
万が一遅れた場合は遅れたアイテムだけでなく契約金額の○%分は
ペナルティーとして課したい。
例えば支払いはいつにするか。売り側の私たちは早く代金回収したい、
モノが出来上がる前にお金をもらっておきたい(前金)。一方買い手側は
モノが出来、且つ自分たちの手元に届いてからお金を払いたい(後払い)。
上記はまだまだ序の口も序の口、更に掘り下げて諸条件は設定されて
いきますが、このような意見の食い違いに関して、売り側は社内規定に
基づきリスクヘッジをしながら、しかし譲れないところは買い手側に他案を
申し出ながら、議論を重ねます。国によって、客先によって、金額によって
交渉の仕方、譲れる部分、譲れない部分が変わってきます。
駆け引きとして120%のリクエストを申し込んでおいて、100%で合意
されれば儲けもの、90%ぐらいで互いに譲歩することもあります。
もちろん買い手側にも社内規定はあります。130%でリクエストしている
かもしれません。どちらも一生懸命です。でもここで手を抜いては何かあった時
大損しかねないのです。金額が大きくなれば、双方の社内でそれだけ多くの
上長に上げられ、時間がかかります。(巨額案件は机上では間に合わず、
男性が出張に出るのがほとんどです。)そうこうして契約諸条件は何十項に、
契約書は何枚、何十枚になります。
今日、私が担当している案件で、億単位の、私の社会人史上最高の額で
契約が成立しました。この案件を前担当者から引継ぎ、4ヶ月。
ようやく双方合意し、客先のサインをもらいました。契約額も多ければ
利益も大きい。慎重かつ、勢い(?)で詰めてきただけに非常に感慨深いものが
ありました。一緒にやってきた担当者、上司とほっとしました。
でもこれは契約合意し、ラインが揃っただけの話。
スタートはここからです。
by gonta-maus
| 2006-09-26 22:17
| ゴン太のOL日記